このサイトは「高齢労働者講習」の実現をめざす社会運動のサイトです。
◆高齢労働者講習
〜職場の迷惑高齢者対策〜
補足 ※このページの読了時間はおよそ5分です。
このページでは以下のことについて説明します。
■迷惑行為の具体例
■啓発の有効性
迷惑行為の具体例
ここに挙げる迷惑行為の具体例は、決して高齢者だけに特有のことではありませんが、高齢労働者がやりがちであると思われることです。これらは私が見聞きしてきたことを挙げています。
【仕事に関すること】
●自分の仕事を同僚に押しつける。または、やらせるよう仕組む。
●仕事の決められたやり方を勝手に変更する。
●できないこと(パソコン操作、設備操作)を過信や知ったかぶりして当てずっぽうに行う。
●非合理的なやり方を押し通す。頑なにやり続ける。
●仕事のやり方が雑すぎる。
●権限がないのに、勝手に仕切る。同僚に指示を出す。
●権限がないのに、勝手に上役の仕事を行う。
●権限がないのに、勝手に仕事を引き受けたり、つくったりする。
●仕事をなめて、限度を超えてサボる。
●ゴミ関係の雑用(分別、整理、移動)をサボる。
●ミスやサボりがバレて、あきれるほど身勝手なこと、または、理由にならないことを言い訳にする。
●隠そうとした自分のミスがバレて、そのことについて問われると、キレる。
●隠そうとした自分のミスがバレて、そのことについて問われると、しらばっくれたり、言い逃れや責任転嫁したりする。
●口頭での伝達を受けて、メモをとらずに、後で「聞いてない」と言い訳する。(記憶力の低下の問題もあると思いますが、過信が大きな原因である場合も多いと思います。)
●あきれる理由(飲み会、競馬など)で代理出勤を強要する。
●許可(契約、約束)がないにもかかわらず、わがまま勤務(自分の都合だけでシフトを組むこと)をごり押しする。
●自分の要求が通らないと駄々をこねる。(要求をしつこく繰り返し、正当性のない理由を並べる。)
【同僚とのコミュニケーション】
●同僚に対して傲然とふるまう。「以前俺は会社で重役だった」「俺は一流企業に勤めていた」などと言って、おまえらとは違うという態度をとる。
●武勇伝を話す。
●若い時、ヤクザと関係していたという話をする。
●若い時、格闘技経験があるという話をする。
●過去の仕事を自慢する。
●性的なことを言う。
●やむをえない理由がないのに、女性の身体を触る。
●差別発言を行う。
●ニュースに触発されて、政治的価値観を披歴する。
●他人を非難や注意して、自分の誤認、誤解、勘違いであったと判明したにもかかわらず、相手に謝らない。
【職務外の行為】
●他人のお菓子を勝手に食べる。
●靴を脱いで、足の臭いを職場にまき散らす。
●限度を超えた体臭を放つ。(身体や服を洗わない。)
●人前で頻繁におならやげっぷをする。
●風邪をひいているにもかかわらず、マスクを着けずに話しかけたり、咳をかけたりする。(おそらく「風邪は他人にうつせば治る」という迷信を信じているからではなく、他人への最低限の敬意が欠落しているのでやらかすのだと思います。)
●カンパを要求する。
●小さな職場の個室トイレで、床に小便をまき散らしておきながら、自分で掃除をしない。(次に入る人にやらせる。)
●自分のときにトイレットペーパーを使い切ったのに補充を行わない。(次の人にやらせる。)
●自分が出したゴミを同僚に捨てさせようとする。(ついでに捨ててもらおうと意図して放置する。)
●エアコンの温度を自分勝手に設定する。
啓発の有効性
私は講習による啓発の効果について疑問に思うこともあります。日頃、同僚の高齢労働者に接していると、啓発なんて意味がないのでは?と思うことがたびたびあります。こちらが下手に出て、迷惑となる行為をやらないように、丁寧にお願いしても、問題の高齢労働者は、身勝手な言い訳をしたり、理由にならないことを言い訳にして、無反省で改めようとしません。理屈が通じない手合いには何を言っても無駄ではないかと思ってしまいます。
しかし、啓発は、改心する人が稀でも、社会全体での抑制効果があります。啓発は多くの人の目をつくることができるからです。啓発を行えば、多くの人々に共通認識が共有されて常識となり、たとえそれに対して内心反発している人でも、周囲の人々がその共通認識を持っていることを強く意識せざるをえなくなります。つまり、啓発は問題の高齢労働者に多数の他人の目を意識させることができ、そして、あきれるほと身勝手な言い訳や正当でない理由をむりやりまかり通そうとする、驕った態度を萎えさす土壌をつくることができます。ですので、決して啓発は無駄ではないと考えています。