このサイトは「所得課消費役」の実現をめざす社会運動のサイトです。
◆所得課消費役
～消費と税収の増強安定化装置～
具体案 ※このページの読了時間はおよそ２分です。
このページでは「所得課消費役」のやり方についてより具体的に提案しています。
課役対象
消費役を課す対象は、高所得世帯ですが、具体的には次の世帯にします。
年間収入十分位階級※1において、第Ⅹ(10)階級、第Ⅸ(9)階級、第Ⅷ(8)階級に位置する世帯(2018年度の階級では収入が601万円以上の世帯)
これは、低所得世帯は、経済的な余裕がなく、消費役を課すと、無理が生じるため、また、第Ⅹ(10)階級、第Ⅸ(9)階級、第Ⅷ(8)階級の高所得世帯は、低所得世帯と比較して、消費性向※2が低いためです。
※1年間収入十分位階級＝世帯を収入額によって配列し、これを世帯数で10等分して10の階級をつくり、収入額の最も低い方を第Ⅰ階級に置いて、階層状に整理したもの。
※2消費性向＝可処分所得※3に占める消費支出の割合。つまり、手取り収入のうち、どのくらい使っているかということ。計算式：消費支出÷可処分所得×100＝消費性向
※3可処分所得＝手取り収入のこと。収入から所得税や住民税、社会保険料などを差し引いた残りの分。計算式：実収入－非消費支出＝可処分所得
消費役額
消費役の額は具体的には次のようにします。
第Ⅹ(10)階級＝可処分所得額×20％
第Ⅸ(9)階級＝可処分所得額×15％
第Ⅷ(8)階級＝可処分所得額×10％
消費役率
20%、15％、10％が消費役率ということになります。この消費役率は高所得世帯の各階級と低所得世帯との消費性向の格差を参考にして定めています。消費役率をこのようにするのは、税の公平性ということを鑑みて、消費性向を公平化することが適切であるという考えに基づいています。
消費役率を決める上で、消費性向の公平化ということを考慮していますが、だからといって、消費役率は平均消費性向の格差をそのまま反映しているわけではありません。つまり「消費役率＝低所得世帯に対する平均消費性向の格差」ではありません。平均消費性向の格差はあくまで参考にしているだけです。これは、所得課消費役の目的が、消費性向の公平化ではなく、あくまで消費の活性化、税収の増強と安定化であるからです。
上記の消費役率は、勤労者世帯の平均消費性向を参考にして消費役率を出しています。統計局の家計調査の統計表では、総世帯の十分位階級別の平均消費性向のデータがありません。そのため、総世帯の十分位階級別における高所得世帯階級と低所得世帯階級の間の平均消費性向の格差がわかりません。そこで、平均消費性向のデータがある勤労者世帯のほうを参考にしています。