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行為制限刑
 〜犯罪抑止力を高める新しい刑罰

※このページの読了時間はおよそ7分です。

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このページでは構想について詳しく説明します。

■ 1.刑罰の対象者

■ 2.制限行為

■ 3.刑期

■ 4.制限行為の数

■ 5.行為の選択基準

■ 6.標準例

■ 7.運用

■ 8.被害者への配慮

1.刑罰の対象者

行為制限刑の対象者(受刑者)は次の者です。

拘禁刑を受けない者
「拘禁刑を受けない者」とは、執行猶予の者、罰金刑や科料の者のことです。

拘禁刑または拘留刑の刑期を満了した者
出所した者も対象とします。つまり、拘禁刑や拘留刑の受刑者はその刑期を終えた後に行為制限刑を受刑することになります。

拘禁刑または拘留刑を受刑中の者
比較する外国(たとえばスウェーデン)によっては、日本は、拘禁刑や拘留刑の受刑者に対し刑務所内での厳しい行為制限を設けていますが、今後、法曹家や法務省、一般国民の人権意識の変容、国連や外国による影響などで、刑務所内でのさまざまな行為が権利として容認される可能性があると思います。もしそうなった場合、受刑者の犯罪内容によっては不当な容認になる場合も出てくると思われます。そこで、あらかじめ刑務所内における行為も行為制限刑の対象に含めておきます。

2.制限行為

制限する行為は消費活動や移動、所有、営利活動、就業、公共サービスの利用、死後被行為(埋葬など)、参政権の行使、表現活動、示威活動などです。
以下、具体例です。(おおざっぱに述べたおおよその提示です。)

【消費活動】

性犯罪者に対し、ポルノ関連商品の購入禁止

違法路上喫煙を行った者に対し、タバコの所持禁止

道路交通法の違反者で免停になった者、反則金を支払わない者に対し、軽自動車以外の車両の購入禁止

航空機内で安全阻害行為を行った者、客室乗務員や他の乗客へ暴行や傷害、脅迫を行った者に対し、航空機の利用を禁止

万引きを行った者に対し、当該店舗への入店禁止

酒に酔って暴行した者に対し、アルコール飲料の購入禁止および飲酒店への入店禁止

【移動・居住】

ストーカー行為を行った者に対し、労働と就活以外の目的で居住自治体(市)の外へ出ることを禁止(※被害者が同一市内に居住している場合は加害者を強制転出する。)

電車内で痴漢行為を行った者に対し、駅構内への侵入禁止

児童への迷惑行為を行った者に対し、児童の登下校時間帯における外出禁止

【所有】

拳銃の所持で銃刀法違反を行った者に対し、モデルガンの所持禁止

不法投棄した者に対し、土地の所有禁止

動物の虐待を行った者に対し、ペットの所有を禁止

【利得活動】

詐欺を行った者に対し、会社設立の禁止

詐欺を行った者に対し、クラウドファンディングの禁止

強盗を行った者に対し、合法賭博(競馬、パチンコなど)の禁止

【就業】

窃盗や強盗を行った者に対し、宅配業務に就くことを禁止

詐欺を行った者に対し、会社役員への就任禁止

盗撮を行った者に対し、公衆浴場やジムなどへの就職禁止

【公共サービスの利用】

選挙において買収を受けた者に対し、助成金や補助金の支給禁止

図書館の本を返却しなかった者(横領罪)に対し、全国の図書館で利用禁止

不退去罪の者に対し、役所以外で閉館時間のある公共施設(美術館や図書館、体育館など)への入場禁止

【死後被行為】

重要犯罪者に対し、死後の葬儀、埋葬、納骨、土地の墓地利用、墓碑石碑等の設置、海洋河川への散骨を禁止

【参政権の行使】

あっせん利得罪に違反した者に対し、被選挙権の行使の禁止

選挙におけて、買収に関与した者、買収を受けた者に対し、投票の禁止

選挙妨害を行った者に対し、選挙活動、特定の立候補者や政党のための支援活動を禁止

【表現活動】

重要犯罪者に対し、獄中日記の公表を禁止

SNSや動画投稿サイトにおいて、名誉棄損、プライバシーの侵害、肖像権の侵害を行った者に対し、SNSや動画投稿サイトにおける表現禁止

デモにおいて、他者の物への破壊行為や暴力行為を行った者に対し、デモへの参加の禁止

【その他】

刑務所の食事(正月の雑煮など)を目当てに、犯罪を行った者に対し、水とカロリーメイトやコッペパンなどしか与えない。

暴行を行った者に対し、ラーメン店に入店することを禁止

3.刑期

刑期は、有期と無期、どちらも設けます。犯罪行為の内容、または、制限行為の内容によって、有期か無期か、有期ならどのくらいの期間にするか、を決定できるようにします。

有期については、あらかじめ法律で、ある程度の期間を定めておきます。たとえば、「○○をしたら、××を1年以上3年以下の禁止とする」というように規定します。その上で、再犯防止の観点から必要性があれば、長期または無期にできるようにします。

4.制限行為の数

1件の犯罪行為に対して、複数の行為制限刑を与えることができることにします。 原則、制限する行為の数は上限を設けません。上限を設けてしまうと、十分に被害者保護や再犯防止ができなくなるおそれがあるためです。

ただし、被害者保護や再犯防止にとって合理的とは言えない行為制限、つまりは、こらしめとしての行為制限は、あらかじめ法令(省令)に定めておき、権力の濫用と不当な懲罰を防止します。

また、複数の行為制限刑を与える場合は、被害者保護や再犯防止にとって合理的であり、かつ、犯罪者の最低限度の生活を阻害しない、という条件のもとに制限行為を選定します。 そのため、数の上限を設けなくても、刑が過剰になることを抑止できます。

5.行為の選択基準

この法律において制限行為を具体的に定めることはしません。 法律に定めるのは選択の基準です。この基準は次のようにします。

@被害者を保護する。A

A再犯を防止する。A

B再犯による大きな被害を防止する。A

C更生を促進する。B

D更生を阻害しない。B

E最低限度の生活を阻害しない。B

Fこらしめる。(快楽、享楽、贅沢、見栄、これらを減じる。)C

A-B-Cは優先順位です。ある選択が、上記のいずれかの基準に合いつつも、他の基準に抵触する場合は優先順位を考慮して決定します。

6.標準例

法律においては具体的な制限行為を定めることはしませんが、何もガイドラインがないと、求刑や量刑において迷走や暴走が起きますので、参考にする標準例を省令で定めます。

この標準例では次のことを明示します。

選択基準よりも、より精密な指針

どういう犯罪に対して、どういう行為を制限するか?

こらしめとしての制限をいくつぐらいにするか?

この標準例は、できるだけ毎年、改定します。定期的に頻繁に改定することで、刑の適正性と実効力を短期間で高めていきます。

具体的な標準例についてはこちらのページをご覧ください。

7.運用

【他の刑罰との併用】

行為制限刑は他の刑罰と併用できることにします。拘禁刑や罰金刑と合わせて与えることができます。

【仮釈放における活用】

受刑者の仮釈放を行う場合に、その条件として、行為制限刑を与えることもできるようにします。これは仮釈放の不当性を減じるためです。(ただし、被害者側の了承も条件に加えた方がよいと考えています。)

【司法取引における活用】

行為制限刑を司法取引で使えるようにします。引き換えに行為制限刑の数や刑期を減少させるとか、または、拘禁刑の刑期を減少させる代わりに行為制限刑を与えるというように、容疑者に供与する取引材料として使えることにします。これは検察が司法取引をより行いやすくするためです。

【量刑における活用】

行為制限は、量刑を多様化し、量刑の柔軟性(対応力)を高め、刑の適正性をつくります。 たとえば、次のように行うことで量刑の不当性を抑制します。

拘禁刑よりも重いと感じる内容にする。

拘禁刑だけでは足りないと思える場合に付け加えてより適正にする。

拘禁刑では重すぎるが執行猶予では軽すぎるという場合に、行為制限を与えて適正に処罰する。

【再犯防止効果の強化】

再犯者にはより厳しい行為制限を科します。行為制限刑の期間を2倍に増やすとか、刑務所内での行為制限の数を増やすとか、こらしめとしての制限の数や期間を増やすなどを行います。

【実効性の確保】

行為制限刑が被害者の保護や再犯防止のために効力をもつように次のことを行います。

制限に従っているか、抜き打ちで調査する。

制限を破った者に対しては処罰を加える。制限期間の延長や制限行為の増加など。

通報窓口を設置する。

8.被害者への配慮

制限する行為は被害者側の要望を聞いた上で決定します。検察が、被害者側にどのような制限を望むのかを聞いて、合理的な理由の陳述を添えて求刑します。これは現行の量刑の不当性を減じるためにも必要であると思います。