このサイトは「避難退職法」の実現をめざす社会運動のサイトです。
◆避難退職法
〜会社から避難する労働者を守る盾〜
詳細 ※このページの読了時間はおよそ3分です。
このページでは次のことを説明します。
●避難退職に該当する場合
●免責される義務行為
●会社側の責任と禁止行為
避難退職に該当する場合
避難退職とは会社の非を理由として退職することです。具体的には退職理由が次に挙げることである場合です。
【避難退職に該当する退職理由】
●労働基準法違反
●業務における違法行為
たとえば、詐欺、不法投棄、リコール隠しなど。
●会社側の責任で生じた労働者の重大な被害
たとえば、会社側の安全管理の怠りが原因である労働災害、給与の支払いの遅延、会社都合の転勤による過度の長時間通勤など。
●使用者によるパワーハラスメント
たとえば、違法行為の要求、自社商品の購入の強要、私事における労働者の使用など。
●酷使
たとえば、サービス残業の放置、無休状態の放置、過労死ラインを超える時間外労働の放置など。
●求人詐欺
たとえば、求人内容と実際の仕事内容、報酬内容、労働条件などの齟齬。
免責される義務行為
避難退職において、免責対象となる行為は次のようになります。(以下において、勤務継続とは関係しないことも免責対象として含めていますが、これは労働者の便宜を考慮してのことです。)
●退職予告期間を守ること
●職務の引継ぎ
●健康保険証の返却(退職日から30日間は使用できることにします。)
●定期券の返却(そのまま残りの有効期間は使用できることにします。)
●寮やロッカーに置きっぱなしの私物を引き上げること(ハローワーク経由で届けるか、会社側に処分させるか、労働者が選択できることにします。なお、ハローワーク経由で届ける場合は、送料は、会社からハローワークまで、ハローワークから労働者の住所まで、どちらも会社側の負担とします。)
●寮の部屋の清掃やゴミだし
●会社に新しい住所を通知すること
会社側の責任と禁止行為
労働者が避難退職した場合、会社側がその労働者に対して、不利益を与えるおそれがあります。たとえば、退職にともなう費用や損失の賠償を請求するとか、給与を支払わないなどです。これらの行為が放置されると、労働者は避難退職を尻込みしてしまうことになります。そこで、会社側が避難退職した労働者に対して不利益を与えないように、会社側の責任と禁止行為を定める必要があります。以下はその責任と禁止行為です。
【責任】
●給与を遅滞なく支払う。
●源泉徴収票、離職票、退職証明書、雇用保険被保険者証、健康保険資格喪失証明書、これらの書類は、それぞれの定められた期限までに遅滞なく労働者へ届ける。(ハローワーク経由で届けます。)
●年金手帳など労働者からの預かり物がある場合は、ただちに返却する。(ハローワーク経由で届けます。)
●ロッカーなどに置きっぱなしの労働者の所有物は、ただちに届ける。(ハローワーク経由で届けます。)
●書類、預かり物、労働者の所有物、これらの送料は会社が全額負担する。(会社からハローワークまで、ハローワークから労働者の住所まで、どちらの送料も会社が負担します。)
●労働者より返却された備品の送料は着払いで会社が負担する。
【禁止行為】
●避難退職した者に対して、退職にともなう費用や損失の賠償を請求する。
●退職にともなう費用や損失の金額を給与から差し引く。
●避難退職した者に対して、制裁行為(不利益や苦痛を与える行為)を行う。